【読むエナジードリンク】破天荒フェニックス〜チャレンジするエネルギーが腹の奥から燃え上がる
フェニックス。それは死んでも蘇ることで永遠の時を生きるといわれる伝説上の鳥。
14億円の負債を抱えて倒産寸前の会社、メガネチェーン店「オンデーズ」を個人で3千万円の増資引受により買収し、再生していく田中社長の破天荒ストーリー。
破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)
世間の常識では考えられない社長の田中修治さんの破天荒っぷり。
そして、日々綱渡りのギリギリの状態で資金繰りを続けていくCFOの奥野さん。
買収後、社運をかけた新店舗が大失敗。そして資金繰りが更に悪化。古株社員の離脱。
裏切り。東日本大震災での転機。さらなる資金繰りの悪化。そして奇跡の海外進出での成功。
会社経営をしていて、これ以上の悲惨な状況があるのか?と思わせるほどの状況からの起死回生の挽回。
「火事を消すなら爆弾を!」
という田中社長の言葉が何度か出てくる様子が表すとおり、
問題が起きては、前に攻める、まさに爆弾の爆風で火事を消していく、凄まじいストーリー展開。
まさにフェニックスのような死んでも蘇る「オンデーズ」成長のストーリー。
一気に読めてしまう爽快な読後感は、
「挑戦したくなる」
小説のキャラだてだと思いますが、田中社長の『六本木にいそうな茶髪のお兄さん』風の描写に反して、田中社長のメガネ業界を狙った戦略、自ら動いて周りを巻き込んでいく熱い実行力。
一方で、昭和の猛烈サラリーマンを地でいく営業部長に対しては、感情を逆なでしないように、淡々と自らの主張を諭すように語っていく冷静な姿は、経験に裏打ちされた自信と頭の良さがあいまって、本当に優秀な人なんだなと思いました。
小説仕立てになっていますが、ビジネス書としても面白く刺激になり参考になる部分も多かったです。
本編では、もちろん主人公の田中さんの凄い部分を中心にフォーカスしていますが、
あとがきで、田中さんは
実際のオンデーズという会社の企業再生にあたっては、僕と奥野さんの力は微々たるもので、沢山の社員・アルバイトスタッフたちの並々ならない努力の数々、そして関係者、取引先の方々の甚大なご支援・温かいご協力に支えられた上で、初めて一つの結果を残すことができたという事実を、最大限の感謝の気落ちと共に、ここで伝えさせてください。
という言葉を読んで、田中さんは自分ができること、できないことを本当によくわかっていて、それがオンデーズ再生のつながっているのだと改めて感じました。
エナジードリンクを飲んだ後のような爽快な読後感
この週末に、週明け月曜日をパワフルに迎えたい方ににオススメの1冊です。
この記事を読んでくれた方に少しでもお役に立てていただければ嬉しく思います。
破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)